ドイツの物価 って、日本と比べてどうなの?

消費税19%って滅茶苦茶高いんですけど?

やっぱり生ハムって安いの?

など、ドイツでの生活に関する疑問は、尽きることがないと思います。

そこでここではドイツ在住暦24年のドイツの達人が、食費から家賃、水道代、電気代、交通費、携帯費用など、ドイツの物価、サービスの値段を日本と比較して紹介します。

ドイツの物価 – 消費税19%!

ドイツの物価 - 消費税19%!

これまで、

ドイツの物価は消費税(*1)が19%なのに、日本とほぼ同じです。

 

と書いていたのですが、2022年、ドイツは10%を超える消費者物価の上昇に見舞われました。

加えて急激な円安により(*2)、ドイツの物価は日本よりもお高くなりました。

その中でもとりわけ日本より高いのは、

  • エネルギー価格
  • 人件費のかかるもの

です。

エネルギー価格

エネルギー価格の代表格が、皆が必要なガスと電気です。

こちらでガス価格の推移を見れますが、

 

ガス価格はプーチンの戦争で3倍に。

ドイツではセントラルヒーティングにガスを使うケースが大半なので、これが物価を押し上げています。

加えてドイツでは電気価格とガス価格は連動しているので、こちらも3倍に。

ただし!

2022年10月以降、ガス・電気価格は減少傾向にあります。

お陰で戦争前と比べてエネルギー価格は

「ほぼ同じ価格」

まで落ち着きました。

とは言っても、ドイツの電気代は日本の2倍です。

人件費のかかる物

ラーメン

高いドイツの人件費が

「実感できる!」

のがレストラン等での外食、修理等のサービスです。

例えばデユッセルドルフの日本食レストランの定食は12ユーロ(1980円)から。

ベルリンのおいしくないかき揚げラーメンも、12ユーロ。

「お飲み物は?」

と聞かれウーロン茶を頼むとグラス一杯で2ユーロ!

おまけにこの価格は、ドイツの物価がインフレで上昇する前のお値段です。

日本ならもっと安くて、おいしい店が数多くあると思います。

洗濯機の修理などの訪問修理になると、部品交換が必要なくても3桁の費用がかかります。

部品の交換が必要になれば、新品が買えるくらいの修理費を要求されます。

この為、ドイツで修理しないで買い替えが一般的。

もっと高いのは、車の整備費用。

メルセデスやBMW を正規デイーラーに車検に出すと、何処も壊れていないのに、請求書が1000ユーロを割ったことがありません。

質問
日本とほぼ同じじゃない?

 

ドイツの車検には自賠責が含まれていないんです

TÜV(車検場)の審査費用(*3)と車の定期整備費用だけなのに、この値段です。

電車移動費用の比較 – ドイツの物価

電車移動費用の比較 - ドイツの物価

次に電車での移動費を比較をしてみます。

市内交通の物価は別の箇所で取り上げるので、ここでは電車での長距離移動費を見てみます。

東京から長野までちょうど200kmほど。

新幹線の自由席で8340円です。

よくお客さんを迎えに走ったデユッセルドルフからフランクフルト空港まで、200Kmほどです。

ここをICEで移動すると、

ドイツ鉄道チケット価格

通常料金は97.80ユーロ。

これを日本円に換算すると1万6137円。

日本よりも7797円も高いっ!

おまけにドイツ鉄道は

「ほぼ確実に」

遅れます。

質問
安い料金もあるじゃない!

 

安い料金を選ぶと電車指定です。

もし乗り遅れたらチケット代金はパーです。

だから飛行機で到着後、電車で移動するなら通常料金を選ぶことになります。

ドイツの食料品ってどのくらい?

"</p

やはり

「ドイツの物価」

を語る際に、欠かせないが食料品価格です。

「ドイツの食料品ってどのくらい?」

と気になるあなたに、幾つか基本的な食料品の価格を紹介します。

  • 牛乳1リットルで1.60ユーロ(264円)
  • バター250gで2.8ユーロ(462円)
  • 卵 10個入りで2,4ユーロ(396円)
  • ビールは500gで99セント(165円)
  • じゃがいも1kgで2ユーロ(330円)
  • 小麦粉は1kgで1.39ユーロ(230円)
  • ミンチ(混合)は1,19ユーロ/100g(197円/100g)
  • マッシュルーム 1.5ユーロ/400g(248円/400g)

(2024年4月末調査)

特売り価格でなく、通常販売価格で比較しました。

今、急激な円安が進んでいるので、食料品はほぼ日本よりも高いものばかり。

それでも日本よりも安いのはお酒くらい、、。

これは特売日は外せないですね。

こちらに私がお買い物に行っていたドイツの大手のスーパー

“Rewe”(レーヴェ)

「今週のお買い得商品」

のリンクを張っておくので、ご参照あれ!

日本食料品は例外

ドイツ留学者に凶報です。

もしあなたが、

「日本食料品が食べたい!」

と思ったら、きっと目を丸くするでしょう。

というのも日本食料品は、

「日本の数倍はする!」

のが常識です。

ハンブルク、フランクフルト、デュッセルドルフ、それにベルリンなどでは日本食良品店があり、最低限度の日本食料品が買えます。

が、値段は日本の3倍~5倍です。

おまけに賞味期限が過ぎているケースが多いので、購入の際は注意してください。(*4

基本食料品 パン – ドイツの物価

基本食料品 パン - ドイツの物価

ドイツの食料品物価を語るなら、パンなしでは語れません。

その中で基本がコレ、

Brötchen(ブレートチェン)

です。

日本人には発音できない単語なので、

“Semmel(-n)”(ゼメル)

と言えば、一発で伝わります。

念のため言っておきますが、中には何も入っていませんよ!

ドイツ風サンドイッチ用のパンです。

そのブレートチェン、全国平均物価はインフレの影響を受けて、なんと45セント/個。

日本円で75円。

ドイツの高い電気代と人件費のせいです。

もっとも先日、日本のコンビニでおにぎり買ったら180円でした。

そう考えると大して変わらない?

冷凍パン

冷凍パン

お金を節約したい留学生は、冷凍パンで済ませましょう。

ブレートチェンが8個入りで1,9ユーロ。

半額以下で済みますが、味も半分以下。

私はお金のない学生時代、冷凍バゲットバター味 & ニンニク風味でしのぎました。

黒パン

黒パン

丸くてでかいパン、ドイツ語で、ein Leib (Brot)と言います。

“Leib”とは、丸いものを指す言葉。

伝統的なパン屋で丸ごと買うと(大きさにより)5~7ユーロ。

工場で大量生産されているライプなら(大きさにより)2~3ユーロ。

日本では

「アルプスの少女ハイジ」

の宣伝効果で

「黒パン」

とも呼ばれます。

でもドイツでは誰も黒パンとは呼ばないので、日本だけの呼び方です。

その「黒パン」は酸味があり、水分含有率が高く、しっとりしているのが特徴です。

パン屋で買えばね!

スーパーで買うと、せんべいのように乾燥してます。

「一人じゃ食べきれない!」

という場合は、

「半分でもいい?」

デカイ物は、

「1/4でいい?」

と言えば、切ってくれます。

パンの種類は20種類以上あるので、片っ端から試して自分にあったパンを探しましょう。

ドイツ人の大好物 ヌテラ

ドイツ人の大好物 ヌテラ

欧州ではこの黒パンに、ヌテラを塗ります(*5)。

通常の物価だと450g入りで、3.8ユーロほど。

大安売りになると、1.8ユーロ。

その安売りのヌテラを求めて、スーパーで殴り合いをしているのはフランス人。

おいしいかって?

ヌテラの主成分は砂糖とパームオイル。

「甘けりゃおいしい。」

という人向き。

コーヒー(豆)が安い!

コーヒー(豆)が安い!

あなたがコーヒー好きなら、独逸に留学して正解です。

ドイツ人は大のコーヒー好き!

それもドリップ式なんて手抜きコーヒーじゃない。

欧州で飲まれるのはエスプレッソかカプチーノ。

美味なコーヒーがそこら中で売られています。

お陰でコーヒー豆が安い!

 

ドイツではコーヒにかかる消費税は19%なのに、物価は日本で買うより3割りも安い!

それも、

  • アラビカ100%
  • ビオ
  • フェアートレード

というお墨付き。

日本ではこの三種揃ったコーヒー豆なんか、そもそも売られてない!

通常はキロ売りで、うまいコーヒー豆の物価はキロ/18ユーロから。

もっと安物はあるけれど、おいしくありません。

長年試した結果、18ユーロが

「おいしいライン」

でした。

ドイツの物価 消費税の軽減税率 7%

ドイツの物価 消費税の軽減税率 7%

ドイツでは、以下の商品には軽減消費税率 7%が採用されています。

 

  • 食料品
  • 本、新聞
  • 芸術
  • ホテル宿泊費

食料品は7%でも、飲み物は19%の消費税です。

例外は牛乳とミネラルウオーターで、こちらは7%。

理解できなくなるのは、動物のエサは7%なのに、離乳食は19%。

同じコーヒー飲料なのにエスプレッソは19%で、ラテマキアートは7%です。

お持ち帰り食品の税率

では日本で熱く議論された、お持ち帰り商品の税率はどうなっているのでしょう?

ドイツでは基本7%です。

 

しかしお持ち帰りにしても、店内で食べても同じ物価です。

そう、ドイツでは、

「いちいち区別するなんてできない!」

と、どの店も19%の消費税を課税しています。

お持ち帰りにすれば税率は7%なので、差額はお店の利益になっています。

7%と19%ですから、かなり大きな違いがあるんですが、ドイツ人は不思議とあまりこだわっていません。

日本のように

「8%、それとも10%?」

とたった2%で、議論があそこまで熱くなるのは、几帳面な日本人の性格のなせる業のようです。

ドイツの物価 / 家賃、電気、水道代金から、携帯料金まで

ドイツの物価 / 家賃、電気、水道代金から、携帯料金まで

ここではドイツの物価 の大体の感触を得る為に、現地で必ず必要になる家賃、電気、水道料金から携帯料金などの費用を挙げておきます。

現地生活の参考にしてください。

ドイツの物価 家賃

生活費の中で一番大きな割合を占める家賃。

これが高いか、安いかで、物価が大きく左右されます。

そもそも家賃自体は年々高くなっていくものですが、都市への人口の流入が止まらず、家賃の上昇が加速しています。

留学先として人気のベルリンの家賃は、

ベルリン 人気 & 隠れた観光名所を大特集!

ここ10年で2倍+になりました。

そこでベルリンの

“Mietspiegel”(平均家賃)を見てみましょう。

現時点では30平米までのアパートで27,83ユーロ/㎡です。

 

30㎡ほどの小さなアパートでも、家賃は835EURほどになります。

ただこれはあくまでも平均なので、

「これでアパートが借りられる。」

と思われませんように。

ドイツではこの家賃に、

「第二の家賃」

と呼ばれる雑費が加わります。

雑費

ドイツでアパートを借りると、家賃の他に”Nebenkosten”と呼ばれる雑費を払う必要があります。

 

これが高いっ!

この雑費は日本の管理費とは別物で

  • アパートの整備費用
  • 暖房代
  • 水道代
  • 下水代
  • 水道代
  • ケーブル料金
  • 土地税
  • ごみ代

などをすべて合わせた物です。

目安として、家賃の二割強を雑費として払わなければなりません。

すなわち!

上述の30㎡のベルリンのアパートなら、雑費は167ユーロ。

毎月払う家賃は合計1002EURです。

ミュンヘン、フランクフルト、ハンブルクなどの大都だったら、さらに予算を多めに見ておく必要があります。

逆にボッフム、エッセン、デユーイスブルクなど治安が悪い町では、比較的安くアパートが借りられる傾向にあります。

こちらで詳しく解説しておきました。

知らないと大損 ドイツで部屋探し のコツを皆伝!

ドイツの電気代

次はドイツの電気代を見てみます。

ドイツでは総発電量の半分が、再生エネルギーです。

ところが風力発電や太陽発電は生産コストが高いっ!

結果、

ドイツの電気代はヨーロッパで二番目に高くなっています。

 

2024年5月の時点で、電気代金は41,75セント/kWh です。

 

これは日本円で68,88円/kWh。

名古屋で2024年4月に中部電力に払った電気代金が33,22円/kWh。

すなわち!

ドイツの電気代は、日本の2倍以上です。

 

さらに!

日本人は平均してドイツ人の

「ほぼ倍」

の電気を消費します。

なんと一人住まいの日本人は毎月、186Kwhも消費します。

ドイツの電気代なら1万2811円!

ドイツに行ったら、

「テレビを見るときは部屋の電気を消す」

などの消費対策をしないと、かなりしんどいです。

水道代

水道代

欧州一高いのは、電気代だけじゃない!

水道代金も欧州一です。

地方自治体により水道代金が値段が大きく異なるのですが、平均2ユーロ/ 1000㎥。

水道を飲料水に使用すれば、

「これだけ」

で済みます。

お風呂や洗濯に使うと排水料が加算されます。

これがまた高い!

排水料金はなんと、2.40ユーロ/1000㎥です。

実例を挙げてみましょう。

浴槽は小さなものでも150リットル程度入りますから、30セント。

排水料金が36セント。

これに高い電気代(1,6ユーロ)が加わり、お風呂は2,26ユーロかかる計算になります。

邦貨で373円。

毎日お風呂に入るなら、月あたり67,80ユーロのコストです。

ほぼ電気代と同じで、こうした費用が、ドイツの高い物価に寄与しています。

テレビ/ラジオの受信料 GEZ

ドイツに住むと、テレビ/ラジオの受信料(GEZ)を払わなければなりません。

 

「テレビは見ない。DVDを見るだけ。」

というNHKのような言い訳は通じません。

料金の取り立て屋は来ないですが、請求書の入ったお手紙が届きます。

家庭につき18.36ユーロ/月の料金です。

NHK より全然安いし、国民の義務なので逃げるのは不可能です。

抵抗するだけ時間の無駄です。

「払わないで済ませられないか?」

と余計な努力をせず、さっさと払ってしまいましょう。

公共交通機関 – ドイツの物価

公共交通機関 - ドイツの物価

次に市内の公共交通機関の料金を見てみましょう。

ドイツでは人口が20万を越えると、大都市になります。

すると路面電車が市民の足として導入されており、車なしでも生活できます。

又、バスや電車は低床式で、ベビーカーから車椅子まで利用できるようになっています!

通常、一番安いのは

“Einzelfahrkarten(一回乗り)

と呼ばれるチケット。

日本風に言えば片道チケット。

ミュンヘンの片道チケットは3.90EUR。

定期券制度

日本では複数の私鉄、それの私営の電車が別々の料金体系を採用しているので、お支払いも別々。

とっても面倒な上、費用がお高くなります。

ドイツでは公共交通機関に、定期券制度が導入されています。

 

市が複数の私営交通機関と協定を結び、1枚のチケットだけで済むようにしています。

お陰でとってもお得。

加えてドイツでは今、

「49ユーロチケット」

が導入されています。

これでバス、路面電車、地下鉄、S-Bahnまで乗れます!

49ユーロチケット がやってくる!いつから?

ドイツで携帯電話を使う

時々、日本の携帯電話がドイツでは使えないケースもあります。

ちゃんとSIMを入れ替えても。

その証拠に私がドイツで買った携帯は、日本では使えませんでした。

IPhone などの世界市場で導入されている機種であれば、ドイツでSIM カードを買えば使えます。

ただし!

SIMフリーの携帯電話(本体)が条件です。

もし契約で縛られているなら、ドイツで携帯電話を買うことになります。

ドイツでも日本のように、2年の契約付きで携帯(本体)と回線の契約をする方法が一般的です。

日本の携帯料金は世界で一番高いので、ドイツで契約されると費用は日本より確実に安くなります。

プリペイドSIMカード

短期留学される方には、コスト管理ができるプリペイドSIMがお勧め。

日本と異なり音声通話が可能なプリペイドSIMがネット、空港、スーパー、それに家電店で買えます。

これが結構、安い!

ただし!

2018年からプリペイドの購入時に、身分証明書の提示が必要になりました。

スーパーは駄目ですが、家電店でプリペイドカードを購入すると、その場で開通手続きを済ませてもらえるので便利。

ドイツに着いたら身分証明書/パスポートを持参して家電店に行き、プリペイドSIMカードを購入しましょう

プリペイドSIMカード料金

ここでは

「どこでも売られている」

ドイツテレコムの子会社、

“Congstar”(コングスター)

のプリペイドSIMカードの料金を参考に見ていきます。

プリペイドSIMカード料金表

まずはデータの使用量。

これを10Gbとします。

これがたったの10ユーロ(有効期間4週間)

基本料金なし。

速度は25Mbps。

早くはないが、日本と同じ。

おまけに電話とSMSは使い放題。

それもEU全域で!

日本より全然安くないですか?

参照 : Congstar

インターネット事情

インターネット

ドイツのインターネット網もやっと、グラスファイバー化されました。

都市部では。

問題はここから。

自宅前の道路まで引かれているグラスファイバーと、アパートを結ぶ回線が未だに銅線なんです。

この為、

インターネットのスピードは日本よりも遅いです。

 

ただし!

50Mbpsと書いていると、本当に50Mbps出ます。

日本のような

「最高1Gbpsまで!」

という嘘広告は禁止されており、

「最低速度を提示せよ。」

と法律で決められているからです。

インターネット料金

ここでは、このページを見られている方が多く住んでいるデユッセルドルフのインターネット料金を見てみます。

ここで紹介するのは国営(テレコム)ではなく、

“Vodafon”(ボーダフォン)の料金を見てみます。

質問
なんで?

 

ボーダフォンは数年前、ケーブルテレビ会社を買収して

「テレビ回線を利用した高速インターネット」

を提供しているからです。

料金表(一部)はこの通り。

ボーダフォンインターネット料金

 

一見すると

「250Mbpsも100Mbpsも同じ値段じゃない!」

と思いますが、肝心なのは小文字の

「10ヶ月目からの料金」

と書かれている箇所。

250Mbpsだと49.99ユーロ/月。

100Mbpsだと44.99ユーロ/月。

だったら250Mbpsじゃない?

この料金は”Flatrate”と呼ばれる料金体系で、使い放題です。

加えて固定電話には電話かけ放題。

ただし!

0180や0181で始まる無料電話は、小額ですが料金を課されます。

外食 &レストラン – ドイツの物価

ドイツで外食 & レストランに行くと、日本より高いです。

昼間はお得な

“Tagesmenü”(お昼の定食)

があり、10ユーロくらいから。

夕食でレストランに行くなら最低、20ユーロは覚悟してください。

「それはしんどい!」

という場合、街角によくあるスタンド(インビス)で食べれば、安く上がります。

でもお味もいまひとつ。

学生なら大学の

“Mensa”(学食)

を利用できます。

お値段は3ユーロ程度。

一部の学食では、お代わり(”Nachschlag”)もこの料金で付いてきます!

日本と違う! ドイツお買い物事情

"日本と違う!

ドイツで買い物に行って目にする

「馴染めない光景」

が、スーパーの棚からパンを取って、払う前に食べているドイツ人。

「後で払うからいいでしょ!」

というわけですが、食べ残しが棚に帰されていたり、、、。

厳密に言うと

ドイツでも料金を払う前に食べると、盗難に相当します。

 

でも日本のように警察に通報されることは稀。

何故?

寛大すぎません?

又、日本のようにおばさんが、無料のビニール袋を死ぬほど持ち帰りする姿もありません。

何故?

それはビニール袋が置かれてないからです。

最近では日本でもナイロン袋は有料になりましたが、ドイツではかなり昔から有料です。

最近は環境汚染対策でナイロン袋を辞めて、スーパーでは紙袋に移行しています。

手ぶらで食料品を買出しに行くと、20~30セントで袋を購入することになります。

これがよく破れる。

お買い物にはちゃんと、エコバックを持参しましょう。

窃盗は絶対に駄目!

日本ではエコバックに品を隠して、レジを素通りする窃盗が横行しています。

何故か日本のレジでは、携行品のチェックをしません!

ドイツではレジに来ると、

「そのバックの中を見せて。」

と言われます。

必ず。

さらには

「籠の中の買い袋を持ち上げて!」

と、下に何も隠していないかチェックされます。

ここで何か見つかると、警察に通報されます。

例外なく。

「出すのを忘れていた。」

という言い訳は通じません。

窃盗は絶対に駄目です。

営業時間は閉店法で決まる!

ドイツでは店舗の営業時間は、閉店法で決まっています。

90年代まで、平日の営業時間は9時~19時まで。

土曜日は14時。

閉店法で日曜日は営業禁止となっていました。

仕事をしていると平日は買い物できず、お買い物は土曜日だけ!

それも14時まで!

お陰で土曜日のスーパーは、クリスマス前のような込み具合!

レジで20分待ち!とういう最悪の環境でした。

21世紀になって閉店法が改定され、

「月曜日~土曜日は州で自由に営業時間を決めてよし。」

となりました。

プロテスタントの多い地域では、

「22時まで営業!」

というスーパーも多いです。

南のカトリック地域では、大方18時で閉店です。

日曜日は未だに営業禁止で、営業が許されるのはクリスマスの前などで、年間で6回まで!

参照 : 閉店法

店頭で購入した品は返品不可 – ドイツの物価

店頭で購入した品は返品不可 - ドイツの物価

ドイツでは店頭で購入した品物は、基本的に返品不可です。

 

と書くと、

「私は返品できました。」

と言われる方も多いと思うので、誤解のないように説明しておきます。

ドイツでは店頭での販売(購入)は、品物を見て(触って)買うことができるので、購入した時点で売買契約が成立したと見なされます。

つまり販売側は契約の成立後、

「商品が気に入らないので、返品したい。」

という購買者の要求を受け入れる必要がないと、ドイツの民法に明記されています。

“Kulanz”(お店のサービス)

それにもかかわらず個々のケースで返品が可能なのは、消費者にそのような権利を認めている法律があるわけではなく、

“Kulanz”(お店のサービス)です。

 

ですからこの前は返品できても、今回は駄目だったという事があっても苦情は言えません。

これに関しては、消費者団体もはっきりと明言しているので、

「日本ではできるのに。」

と言っても無駄。

もし購入する品物が贈り物で

「気に入るかどうかわからない。」

と心配なら、品物を買う前に返品が可能かどうか聞いておいて、これを認めてくれるお店で買うようにしましょう。

さらに品物を返品する際、購入した証拠、つまりレシートが必要になります。

これがないと、たとえ5分前に購入した商品でも返金を断られてしまいます。

またレシートは保証書の代わりにもなっているので、買った後のレシートは大切に保管しておきましょう。

インターネットならいつも返品可能!

店頭で購入した品は返品できないことが多いですが、インターネットならいつも返品可能!

民法にて、

「インターネットでの購入で、品物を見て触って購入できないので、売買契約からの辞退は可能。」

と書かれています。

日本のように、

「返品はお受けしておりません。」

とやると法律違反になります。

お陰でネットで服や靴を買う人は、複数のサイズを注文して、大量の返品が発生。

社会問題になっています。

ネット購入でも返品できない例外はソフトウエア、音楽、映画等。

これは一度開封すると、もう返品できません。

デポジット / Pfand

デポジット

ドイツで最初の買い物をして、最も戸惑うものと言えばこの Pfand。

「ファント」

と読んでください。

「プファント」

ではありませぬ。

日本語には直しにくいのですが、英語の表現を使って説明すればこれはデポジットいう意味。

このデポジットは(ほとんど)あらゆる飲み物(ビール、清涼飲料水、水)に適応されます。

しかも瓶だけでなく、プラスチック容器にも適用されます。

スーパー等で飲み物を買う場合、飲み物の代金の他にこのデポジットが請求されているので、捨ててしまわないでレシートをよく見てみよう。

「Pfand 25 Ct」

と書かれています。

当初は、

「たかが25セントか。」

と思ってしまうが、邦貨にして41円程度。

そのまま捨ててしまうのはもったいない。

このファントを返却してもらいたい場合は、その飲み物を購入した店まで出かけていかなければならない。

ファントの払い戻し方法

ファントの払い戻し方法についても見ておきましょう。

最近では店舗の入り口に空き容器返却用の

「自動販売機」

が設置されています。

バーコードの部分を上にして空き瓶を入れとコードを読んで、レシートが発行される。

このレシートをレジで見せれば、その場でお金を返却してくれる。

ところが旅先で飲み物を購入した場合は、わざわざ瓶を持って歩くわけにもいかないし、わざわざ41円を取り戻すために電車に乗って、飲み物を買った街まで戻るわけにもいかない。

結局、空き瓶、空き缶を捨てる事になってしまう。

お金を捨てたくない人は、ドイツ全土に支店のあるスーパーのチェーン店で飲み物を買おう。

チェーン店なら町は違っていても、自動販売機で払い戻しができます。

留学生の味方 デイスカントスーパー

留学生の味方 デイスカントスーパー

ドイツの物価の中で日本よりも安い例外が食料品。

その原因は食料品の安売り競争の激化です。

食料品に関して言えば、EU内ではヨーロッパで一番食料品が安く買えます。

その中でもとりわけ安いのが、余計なコストを削減する為に品物をダンボール箱に入れたまま店頭に商品を並べて安売りを行なう、デイスカントスーパーです。

留学生の見方のデイスカントスーパーは

  • Penny(ペニー)
  • Norma(ノルマ)
  • Aldi(アルデイ)
  • Lidl( リドゥル)

などがその代表です。

住む場所が決まったら、近くのデイスカントスーパーを探しましょう。

激安競争! Aldi vs. Lidl

激安競争! Aldi vs. Lidl

業界一の売り上げを誇るデイスカントスーパー Aldi。

創業者のカールとテオの兄弟は、ドイツ一の大富豪。

賢いこの兄弟、喧嘩にならないように

“Alid Nord”(アルデイ 北)

“Aldi Sued”(アルデイ 南)

という形で、ドイツを二分しています。

当然、

「同じ方法で、柳の下の二匹目の泥鰌を狙え!」

と模倣者が後を絶たず。

その数多い模倣者の中でも、一番成功を収めたのがデイスカウントスーパーLidl(リドウル)です。

消費者に馴染みのあるメーカー品を、大量仕入れで安く販売したんです。

すると最大手のアルデイが

「負けてはおれぬ!」

と同じ方法で対抗。

結果、

激安競争 Aldi vs. Lidlが勃発。

 

こうした安売り競争が原因で、ドイツの食料品の物価は激安です。

これらのデイスカント店は、台所事情の厳しい留学生の強い味方。

ただしこうした店舗には、日本食良品はまず置かれていません。

ドイツ留学の生活費を安く上げるには、まずは現地の食材で生き延びる方法を見つける事が必要になります。

参照 : Lidl.de

ドイツの物価 – 激安特大ピザ

激安特大ピザ

ドイツに留学される男性諸氏から、

「寮に代わって料理をしてくれる人はいないのですか。」

というお問い合わせをいただきます。

残念ながら

「お母さんの代わり」

は居ません。

でもドイツでは食料品が日本の半額で買えるので、自分で料理をしてみましょう。

「現地の食材だと何ができるのかわかりません。」

とお嘆きの貴兄!

そんなあなたに安いドイツの物価を利用した、激安特大ピザを紹介します。

材料の買い出し

材料の買い出し

ドイツのキッチンには必ずオーブンが付いているので、自分で特大ピザを作りましょう。

その大きさ30cm x 30cmで、その費用はたったの5ユーロ!!

激安ピザの材料の買い出しは、お近くのスーパーまで。

支店数でドイツ一の Rewe でも十分に安いです。

最安値にこだわる方はリドゥルまで

ピザ生地もいいけど、おいしいのはぱりぱりの”Blätterteig”。

これが3回分入って、1.8ユーロ。(一回分60セント。)

これにピザ用のトマトソースが、10回分で70セント(1回分7セント)。

モッツレラが200gで1ユーロ。

安いので、けちけちしないで全部入れちゃえ!

あとはシーチキンが1,5ユーロ。

結構高いように見えますが、日本で売られてるシーチキンの3倍の量です。

いつから日本のシーチキンあんなに薄い缶になったの?

マッシュルームが250gで1,6ユーロ。

全部で4.77ユーロです。

焦げ付かないようにケーキ用の油紙も使うので、合計5ユーロ。

200℃に熱したオーブンで10分焼くだけ。

胃拡張した大人でも

「もう食べれません。」

というほどの大作が作れます。

袋麺

ドイツの物価 袋麺

このように自炊ができれば、ドイツの安い物価をフルに利用して、充実した食生活を送れます。

なのに

「買い出しが面倒!」

「洗い物が面倒」

という貴兄、スーパーで売ってる袋麺で生き延びて下さい。

ドイツの物価番外編

ドイツの物価と言えば、生活に付随するさまざまなサービスの価格も含まれます。

そこでここでは、ドイツのさまざまサービスの値段を紹介してみたいと思います。

ヘアカット / Friseur

Friseur

サービスの物価のトップは、誰もが必要なヘアカットから始めます。

ドイツ語で”Friseur” 。

おフランス語から来ていますが、発音は少しドイツ語化して、

「フリズゥーア」

と言います。

明るく綺麗なデザイン理髪店では、男性でも30ユーロもかかります。

そんなお金は払えない人も多いので、安い ヘアカット / Friseur もあちこちに出現しています。

俗にいう、

“Cut to go”(切るだけ)

という店です。

そんな店を見つければ、男性 15EUR、女性 20EUR程度と経済的。

ただし、カットはかなり下手。

鋏の切れが悪いのか、それとも腕が悪いのか、

「バリバリ」

と髪を抜いていきます。

デユッセルドルフで理髪師として働いているのは多くがイタリア人。

おまけにシチリア島出身が多い。

何故?

健康保険

次に比較する物価は、健康保険です。

ドイツの健康保険制度は日本と大きく異なるので、直接の比較が難しいです。

ここでは月収3000ユーロ(税込み)の収入がある、独身者の保険料をみてみたいと思います。

毎月の保険料はおおよそ税込み収入の16%です。

単純に計算すると480ユーロ以上の大金になるのですが、ドイツでは会社員の保険料は会社と被保険者が折半します。

ですから毎月の支払額は240ユーロ+程度です。

一見すると日本よりも高く見えますが、その分、診察にかかる治療は基本無料。

唯一、薬代金が5ユーロ、入院費は10ユーロ/日だけの自己負担です。

ドイツの健康保険制度 – 低所得者に優しい国民皆保険

職人の費用

職人の費用

次は生活で何かとお世話になる職人の費用を見てみましょう。

社会保障費(税金、保険料等)の高いドイツでは、これが時給に反映され、決してお安くはありません。

例えば車の修理工場で働く職人の時給は、平均118ユーロ(1万9500円)です。

これがメルセデスやBMWになると200ユーロ。

ですから正規代理店に修理を頼むと、

「ちょっとだけ」

で、4桁の請求書になります。

家のお風呂場でのちょっとした作業、あるいは引っ越しの際のリノベーションでも、職人の時給は60ユーロ(消費税込み)です。

壁塗りになると、まずは床のビニールシート張りなどの準備で1日。

ペンキ塗りに1日。

乾きと修正で1日。

最低3日必要です。

払うのは2日分、1日8時間としても、960ユーロ。

小さな部屋でこの値段ですから、80平米ものアパートになると、職人が二人で4日間必要です。

ちなみにこれは労働コストだけ。

ペンキなどの材料費は別。

さらに!

忘れてはならないのが、仕事場までの交通費。

現場に行くまでの時間も仕事です。

私が頼んだ職人は、同じ町の4km先に住んでいるのに、50ユーロも要求してきました。

全部合わせると、アパートのリノベーションは大家に払った保証金よりも高いです!

ドイツの物価 – 最低賃金

最後に物価と密接な関係にある、ドイツの最低賃金を見ておきましょう。

日本ではアジアからやってきた労働者に最低賃金を払わず、時給数百円でこき使う技能実習制度の悪用が社会問題になっています。

実に技能実習生の受け入れ先の70%が、適正賃金を払っていません。

ドイツで開業している日系の店舗も、似たり寄ったり。

しかしドイツでこれをやると、目玉の飛び出るような罰金刑が課されます。

留学先でアルバイトなどに就業される方、あらかじめ自衛手段を勉強してから渡独ください。

【必読】 ドイツでアルバイト できるの?

ドイツでは全国版の最低賃金が決まっており、2024年は自給12,41ユーロです。

しかるに、

「アルバイトには適用されないんだよ。」

「レストランなどの飲食業は適応外」

等、雇用者側の嘘に騙されませんように!

アルバイトだろうが、飲食業だろうが、最低賃金は採用されます。

* 注釈

1        厳密に言えば付加価値税/ Mehrwertsteuer、略してMwst.です。

2       日本と比較するために為替レート165円で計算しています。

3      TÜV はAU(排ガスチェック)とHV(総チェック)からなり、120~130ユーロです。

4       日本食料品では、とっくに切れた賞味期限を隠すため、シールを張って隠しています。違法です。

5      発明したのはイタリア人のケーキ職員、フェレロ。フェレロは今では欧州各地でお菓子なども製造する大企業。